気持ちが伝わる!年賀状に手書きメッセージを上手に入れる方法とペンの選び方【実験結果つき】
近年はパソコンやウェブ・アプリの印刷サービスなどを使って様々な書体で年賀状を印刷することができますが、相手に応じて手書きでメッセージを入れれば、より喜ばれる年賀状になります。
しかしいざ手書きでメッセージを入れると、デザインとバランスがうまくとれなかったり、紙質とペンの相性が悪く、書いた文字が滲んでしまったりすることもありますよね。
今回は、年賀状に手書きでメッセージを入れる際に気をつけたいポイントや、おしゃれに見える入れ方のコツを解説します。
01. 年賀状にメッセージは入れるべき?
年賀状はメッセージを入れずに、既成のデザインのまま送ることもできます。
ですが、添えられたメッセージで自分の近況を知らせることができたり、相手に合わせたメッセージにすることで思いやりや感謝を示すことができます。
せっかく年に一度送る年賀状ですから、受け取った人が嬉しい気持ちになってくれたら、こちらも嬉しいですよね。
何か一言でも、メッセージを添えることをおすすめします。
02. 手書きメッセージのメリット・デメリット
では、手書きでメッセージを入れることにはどんな意味があるのでしょうか。
手書きならではのメリットと、あえて手書きで入れることのデメリットもご紹介します。
手書きのメリット
気持ちが伝わる
印刷された文字は読みやすく、きちんと整った美しさがありますが、冷たく機械的な印象を与える可能性もあります。
比べて手書きの良さは、送りたいメッセージに温かみが生まれ、より気持ちが伝わることではないでしょうか。
例えば、通信販売で購入した商品と一緒に、お店のスタッフさんから手書きのメッセージが添えられていて嬉しい気持ちになった経験などはありませんか?
わざわざ時間をかけて、相手のことを思いやりながら手を動かして書いた文字には、受け取った人の気持ちを和ませる温かみがあります。
また、字にはその人それぞれの癖があります。
遠方に住む知人や友人と年賀状でやりとりをしている場合には、年に一度届く年賀状に添えられたその文字を目にすることで、懐かしい気持ちになることもあるでしょう。
相手別にメッセージが書きやすい
ウェブやアプリなどのサービスなどを使って年賀状印刷を注文する場合、デザインを決めたら、一度に同じものを大量に注文することが多いでしょう。
その場合、相手によって一人ずつ文章を変えてデザインを作るのは難しいですよね。
手書きであとから入れるなら、年賀状を送る前にじっくりと、相手に応じたメッセージを入れることができます。
一人ずつ異なるメッセージにすることで定型文のような使い回し感がなく、特別な印象を与えるでしょう。
手書きのデメリット
書き損じの心配
年賀状に修正テープを使うことはNGです。
また、鉛筆や消せるペンで書くこともマナー違反とされているため、間違えてしまった場合はやり直しがききません。
書き損じた年賀状を送ることは失礼にあたりますので、手書きメッセージを間違えると無駄が生じる可能性があります。
別の紙などに試し書きを行い、メッセージの内容もはがきに書く前に決めておくようにしましょう。
イラストや写真によってはデザイン性を損ねる
選んだ年賀状のデザインによっては、手書きメッセージを入れるスペースがあまりないものもあるでしょう。
また写真年賀状の場合、上に文字を書いてしまうと、せっかく選んだ写真が活かされなくなったり、写真の色との関係でメッセージが読みづらくなることも。
完成されたデザインに無理に手書きメッセージを入れると、年賀状の良さが損なわれてしまう可能性もあります。
手書きでメッセージを入れるなら、あらかじめ入れるスペースを考慮し、工夫するようにしましょう。
このあとの章で、詳しくコツを解説していきます!
03. 失敗なく上手に手書きメッセージを入れるコツ!
では、デザイン性を損なわず、相手に失礼もなく、手書きメッセージを美しく入れるにはどんな点に気をつければよいでしょうか。
押さえておきたいポイントをご紹介します。
メッセージのスペースを考慮して写真やデザインを選ぶ
年賀状作りの最初に、手書きのメッセージを入れる前提で写真やデザインを選びましょう。
写真やイラストを配置する際にある程度の空白を設けておけば、手書きのメッセージを書く場所として広く用いることができます。
印刷サービスに注文する場合、あらかじめ用意された挨拶文スペースは使わず、あえて空白にしておくのもありです。そのスペースに手書きのメッセージを入れましょう。
(「GLAM PRINT」の作成例)
また、差出人住所をデザイン面に入れるテンプレートの場合、宛名面を利用して、空いたスペースに手書きメッセージを入れてもよいでしょう。
(「GLAM PRINT」の作成例)
年賀状のデザインによっては、写真の上にしかメッセージを入れる場所がないことがあるかもしれません。
そういった場合は、写真選びを工夫すると文字入れが楽になります。
例えば、空が背景にある写真や、淡い色の床や壁をバックにした写真、人物に被りそうな場合は、柄ものではなく単色の白っぽい色の服を着ている写真なら、文字が乗っても読みづらくなりにくいです。
(「GLAM PRINT」の作成例)
賀詞にかぶらない&長すぎないようにまとめる
多くの方は、「あけましておめでとうございます」や「謹賀新年」などの賀詞があらかじめデザインされた年賀状に、手書きのメッセージを添えるのではないでしょうか。
その場合、手書きメッセージに改めて「おめでとう」などの文言を入れる必要はありません。
賀詞の重複に当たるからです。
また、長すぎる文章は読みづらくなる上に、デザイン性を損ねます。
「一言」で済ませるか、長くても2行程度に収めるのがおすすめです。
はがきに直接書く前にメッセージを試し書きする
メッセージを入れる時、はがきを前にして相手に応じた文章を考えて、思いついたそのままに書いてはいませんか?
とくに親しい友人宛ての場合は、フランクに書き始めると、伝えたい内容がまとまらず、はがきのスペースに入りきらないこともあるでしょう。
そうなると最後の文字だけ小さくなるなどして、見栄えが悪くなってしまいます。
デメリットについての解説でも触れたように、手書きの場合、書き損じてしまった年賀状は送れません。
ノープランで直接はがきに書き始めてしまうと、誤字脱字の恐れもあります。
あらかじめ、実際のはがきと同じスペースに伝えたい文章が収まるか、別の紙に試し書きするのが確実です。
字は丁寧に、小さなイラストを入れてみても○
どんな相手であっても、字はできる限り丁寧に、間違いのないようにキレイに書きましょう。
仲の良い間柄の相手なら、その年の干支の小さなイラスト、顔文字風のイラストを添えるのも、より親しみが伝わりますね。
04. 手書きメッセージの注意点
手書きのメッセージはより気持ちを伝えられるとは言っても、入れるべきではないパターンもあります。
注意すべき点をみていきましょう。
相手に応じて入れましょう
多くの場合、手書きメッセージは気持ちが伝わり、喜ばれるでしょう。
ですが、ビジネスで取引のある相手や会社宛の年賀状は、手書きではなく印刷されたメッセージがきちんとした印象を与える場合もあります。
自分と相手方との関係性による部分が大きいので、仕事先の方でも親しい間柄なら、ぜひ手書きでメッセージを入れてみてはいかがでしょう。
ただし、メッセージの内容はフランクになりすぎないように注意が必要です。
言葉の選び方次第では、逆に相手を不快な思いをさせてしまうこともあります。
丁寧な文章を心がけましょう。
年賀状を見るのは送る相手だけではないかも!
一人暮らしの方に宛てた年賀状なら、基本的にメッセージを読むのは送った相手一人です。
しかし家族と暮らす方や会社などに送る場合は、送り先の相手以外が年賀状を見ることもあるでしょう。
目にした他の読み手にも失礼のない内容にしておくことをおすすめします。
メッセージの内容でお悩みの方は、こちらの記事をご参照ください。
相手別の例文と、年賀状でNGとされる「忌み言葉」についてや、句読点のルールなども解説しています。
05. 実験!紙質に合わせたペンの選び方
失敗なく手書きメッセージを入れる際に重要なポイントのひとつが、紙質に適した筆記具で書くことです。
近年の印刷サービスで注文できる年賀状は、光沢のあるタイプや特殊な加工がなされた紙を選ぶこともでき、大変おしゃれです。
しかし文字を書くとなると、こすったら伸びてしまったり滲んでしまったりしないか、不安になってしまいますよね。
様々な用紙がありますが、今回は、GLAM PRINTの「ツヤあり」「ツヤなし」の年賀状を例に、実際にいくつかのペンを使って試し書きした結果を写真つきでレポートします!
【実験】ふたつの紙質とペンの種類
今回実験に使用するふたつの紙質と、ペンの種類です。
光沢のあるツヤありタイプ
GLAM PRINTの「ツヤあり」の用紙です。触るとつるっとした感触で、見た目も光沢があります。
マットな手触りのツヤなしタイプ
GLAM PRINTの「ツヤなし」の用紙です。画用紙のようなざらつき感がありながら、表面はほんのりと光沢があり、しっとりとした質感です。
ペンの種類
- 無印良品 油性マーカーツイン 細・黒
- 無印良品 水性サインペン くろ
- 無印良品 さらさら描けるゲルインキボール 0.5mm・黒
- 無印良品 ポリカーボネイトボールペン 0.7mm・黒
こすると消えるペンや鉛筆・シャープペンシルは、一般的に年賀状への使用はふさわしくないとされるため、今回は上記のラインナップにて実験しました。
【実験内容】
ペン:左が油性マーカーと水性サインペン、右がゲルインキボールペンとボールペン
用紙:上がツヤあり、下がツヤなし
上述した4種のペンを使い、ツヤあり・ツヤなしの用紙の「写真の上」と「背景色(今回は黄色)の上」にそれぞれ一言メッセージを書きました。
書いたあとは指で触れないように放置し、乾燥させました。
用紙別に詳しく次項でみていきましょう!
【用紙タイプ別実験結果】
ツヤありタイプ
- 油性マーカー:◎
触っても伸びず、にじみもありません。なるべく細字のタイプを選ぶのがおすすめです。 - 水性サインペン:×
書いている瞬間から表面の光沢に弾かれてしまうため避けた方がよいでしょう。乾いても触るとインクが伸びてしまいます。 - ゲルインキボールペン:×
表面でインクが浮いており、触ると伸びてしまいます。 - ボールペン:△
書き始めにインクが出ないことがあるので注意。書いた直後に触ってしまうと伸びます。また、表面に指で触れた跡や汚れがある場所はインクが乗りません。
ツヤなしタイプ
- 油性マーカー:◎
にじみもなく安心感があります。 - 水性サインペン:×
表面でインクが弾かれてしまいます。乾いても触るとインクが伸びます。 - ゲルインキボールペン:△
触らなければ見た目もよいのですが、時間がたっても触ると伸びるため、なるべくなら避けた方がよいでしょう。 - ボールペン:○
書き始めにインクが出ないことがあるので注意。触っても伸びることはなく、細めの字で書けるので狭い場所にはよいでしょう。
【総合結果】
ツヤあり・ツヤなしともに、油性マーカーは滲むこともなく安心感がありました。
印刷サービスや市販の年賀はがきも様々なタイプの用紙が販売されており、それぞれ特徴が異なるため、一例としてご参考にしていただけますと幸いです。
まとめ
年賀状に手書きでメッセージを入れる際のポイントついてまとめました。
- メッセージは手書きすることでより気持ちが伝わる
- 手書きメッセージを入れるスペースを考慮して年賀状を選ぶ
- メッセージは長すぎないようにする
- 失敗がないように試し書きがおすすめ
- ビジネスの場合など相手によっては手書きではないほうが好印象の場合もある
- ペンは油性のものがおすすめ
ぜひ、送る相手のことを思いながら、手書きでメッセージを入れてみてはいかがでしょうか。